白く閉ざされた世界で僕達は暮らしていた。
僕にとって両親は 普通の両親だった。
記憶も 白く閉ざされていく・・・・・・
確か 両親も旅人だったっけ。
母は天真爛漫で、父は冷静沈着。
二人とも正義感は強かったかな。
つづく
物心ついた時には
人知れず異形と戦う組織に拾われていた。
旅をするのは まだ先の話· · ·
僕の“遺伝子”と
両親が遺した“アーティファクト”──
僕には『異形と戦う使命と才能がある』
組織の人はそう 言った。
僕の遺伝子を
“竜殺し(Dragon killer)”
僕の両親が遺してくれたアーティファクトを
“葬送の竜爪(Funeral dragon claw)”と──
組織の人はそう 名付けた。